診療項目
皮膚疾患は、患者様の年齢や体質、生活環境など、さまざまな原因によりおこります。
また、慢性化すると治りが遅くなってしまう場合や感染性のある場合は早期の治療が大切になってきます。
赤ちゃんからご年配の方まで、男女を問わず、患者様一人一人に適した治療を提案いたします。皮膚のことならどんなことでも、どうぞお気軽にご相談ください。
アトピー性皮膚炎とは
ABOUT
アトピー体質とは家族や本人が気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎にかかったことがあるとか、植物、ダニなどに対してアレルギー反応を示しやすい体質のことです。
アトピー性皮膚炎は、生後2-3ヶ月ごろに顔から始まり、徐々に体、手足に広がり、肘膝の内側などに治りにくい湿疹ができて、慢性に繰り返します。
10歳以上になると、自然に軽くなりほとんど治ってしまう人も多いのですが、最近大人になってもなかなかよくならない人、また小児期はアトピー性皮膚炎というほどではなかった人が、大人になってから発症するケースも増えています。
乳児期
口の周り、頬を中心に赤いじくじくした湿疹から始まり、徐々に体・四肢に広がっていきます。
小児期
肘・膝の内側や背中・わき腹に様々な外的刺激が加わって湿疹ができます。
思春期・成人期
顔や首に治りにくい湿疹が生じ、皮膚があつくなったような湿疹が慢性に生じます。
アトピー性皮膚炎はアレルギー的な一面もありますが、その反面、非アレルギー的要因も大きな悪化因子になります。気候の変化や汗をかくこと、ストレスなどでしてしまうとバリア機能の低下しているアトピー肌に刺激が加わって炎症が起きて悪化する、と考えられています。
当院の治療法
Our treatment method
アトピー性皮膚炎の治療
①炎症
②アトピー肌―肌バリア機能低下
③かゆみ
アトピー性皮膚炎はこの3つの悪循環を引き起こしてしまいます。
それぞれに対する治療をどれか一つだけではなく、三位一体で治療することが大切です。
最新の治療
これらの標準治療を続けても改善しない方、アトピー性皮膚炎の最重症の方には新しい内服治療やデュピクセントという注射による治療をご提案することがございます。保険適応ですが、既存治療よりはやや高額にはなります。ご相談ください。
また最重症の方は大学病院などをご紹介することもございます。こちらもかかりつけの方は紹介状をお書きしますのでご相談ください。
皮膚炎には
局所外用療法で治療します。今ある炎症に対しては速やかにステロイド外用薬やタクロリムス外用薬で早く症状を鎮めましょう。
プロアクティブ療法といい、今おちついても繰り返すところには症状にあわせたステロイドやタクロリムス外用薬を継続して再燃をできるだけおさえる治療があります。
またアトピー性皮膚炎治療の外用薬でステロイドではない『コレクチム軟膏』や『モイゼルト軟膏』という新薬があります。既存の治療とうまく組み合わせて再燃しないようなお手入れを続けていきましょう。
アトピー肌には
バリア機能の落ちた肌に対しては外用保湿で治療します。毎日欠かさず継続してください。
洗浄力の強いボディーソープを使ってゴシゴシ洗うのも肌バリアをさらに弱めてしまいますので避けて下さい。
アトピーの方におすすめしているセラミド石鹸があります。添加物や保存料のない低刺激の石鹸です。こちらでそっと擦らず優しく手で洗っていただくことをおすすめしています。
かゆみには
内服療法で治療します。抗アレルギー薬の内服が主体です。皮膚炎のかゆみには内服薬だけでかゆみが全く無くなる訳ではありませんが、継続して内服する事で徐々に効果を出してきます。
これらのお薬を患者さんの肌の状態に応じて組み合わせて治療し、現在の皮膚炎や痒みを落ち着かせることが重要です。アトピー性皮膚炎の状態をそのままにしておくと、ヘルペスなどのウイルス感染や細菌感染、目の周りをこすることからの目の合併症なども起きてしまいます。
治療を続けることが重要です
かゆいときや症状がひどいときにお薬をつけたり飲んだりするのは大事ですが、それを維持することはもっと大事です。調子が良くても良いときの治療法を続けていきましょう。
「薬を続けるのは心配だから・・少しはよくなったし」と治療をすぐに中断されてしまうと、皮膚炎は再燃します。そうならないよう、落ち着いている時こそ治療を続け、再燃を最小限に抑えて、アトピー肌を正常な肌に近づけていきましょう。
生活上の注意
Precautions in daily life
乳児期 | 皮膚もうすくバリア機能も弱い上に湿疹や皮膚炎があるとそこからアレルゲンが侵入してしまい、アレルギーを発症してしますリスクがあります 保湿は常にしているようにしましょう。1日何度も湿疹の場所はお薬を使って早く治すようにしてアレルゲンの入っていく場所が無いようにしましょう |
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小児期 | カサカサ・ザラザラ肌があると夏は汗で冬は乾燥でかゆくなり掻いて悪化します。水いぼとびひの発症もしやすいので最近は1日1回は全身のスキンケアとお薬でのお手入れをしましょう。 |
思春期・成人期 | この時期のとくに顔面頭頸部の発症はストレス環境で悪化しやすくなります。化粧品や日常使うものでいつの間にか感作されて悪化していることもあります。 また、不規則なライフスタイルや食生活の乱れにも気をつけましょう。加工食品や添加物の多いものは避け、バランスのよい健康的な食生活を心がけましょう。 |
尋常性ざ瘡(ニキビ)
ABOUT
白にきび→毛穴がつまる→毛穴が狭くなる
黒にきび→毛穴から出る脂が増える。たまる→毛穴がつまる
赤にきび→にきびの発生→炎症が起こる
化膿にきび→にきびの悪化→炎症が広がる
にきび跡→色や跡が残る→メラニンの定着、損傷
それぞれのステージのニキビが混在することが多く見られます。顔だけでなく胸や背中にもできる方が多いです。 ニキビの部位や状態によってうまく薬を組み合わせて使って行くとこが大切です。 また、スキンケアと日常生活を見直して少しでもニキビのできにくい肌環境にしていきましょう。
ニキビについて
ニキビの主な原因
①男性ホルモンの影響により皮脂分泌が活発になること
②古い角質がつまるなどして毛穴がふさがること
③毛穴の中でニキビの原因菌(アクネ菌など)が増殖すること
ニキビの症状
ニキビの治療方法
外用薬 |
外用薬は大きく分けてこの2種類です。 |
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内服薬 |
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処置・面ぽう圧出 |
毛穴のつまり、角栓を針や滅菌した器具を使って圧出し膿を出す処置です。大きく深い化膿があるとき行います。 大きく深い化膿ニキビはなかなか外用内服が効いてくるのに時間がかかるため少しでも早く少しでも跡を薄くするために行います。そこまでの化膿ニキビはどうしても跡は残りますが化膿が長引くほうがより目立つ跡になります。 |
思春期のニキビ
adolescent acne
治療方法
生活上の注意点
大人のニキビ
adult acne
治療方法
治療方法(自費治療併用)
生活上の注意点
☆自分でニキビをつぶさないでください。滅菌した機器を用いて、クリニックで行いますので、気になる時は受診して下さい。
蕁麻疹(じんましん)
ABOUT
皮膚に膨疹といって『蚊に刺されたような赤い皮疹』『ミミズ腫れ』ができ、癒合して地図上になったり、掻いたところに広がったりする皮疹です。 それぞれはいつの間にか消えますが、またあちこちに繰り返して出てきます。
蕁麻疹が起きるしくみ
蕁麻疹の症状は主にヒスタミンという物質によって起こります。何らかの刺激で皮膚の肥満細胞からヒスタミンが放出されると、近くの血管に作用して血漿成分が漏出して皮膚に赤みや膨らみを、またヒスタミンが神経に作用してかゆみを起こします。
蕁麻疹の原因
ヒスタミンを肥満細胞の外に出す作用のあるものは全て蕁麻疹の原因になります。
薬物、食物や食品添加物、感染(細菌、ウイルス、真菌など)、虫刺され、物理的な刺激、精神的ストレスなどがあげられますが、それぞれの患者さまで原因を特定することはなかなか困難です。
蕁麻疹の種類
■症状の続く期間によって
急性蕁麻疹 | 症状が1ヶ月以内に治るもの |
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慢性蕁麻疹 | 症状が1ヶ月以上続くもの |
夕方から夜間に出て悪化することが多く、治療には数週間から数ヶ月かかることが多い
■原因によって
アレルギー性 蕁麻疹 |
特定の食品や特定の薬を摂取したときだけ蕁麻疹が出る |
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接触蕁麻疹 機械性蕁麻疹 |
物に当たったりひっかいたり圧迫あるところだけに出る |
日光性蕁麻疹 | 日光に当たると症状が出る |
温熱蕁麻疹 | 運動や入浴など体が温まると症状が出る |
寒冷蕁麻疹 | 寒いところに行くと症状が出る |
コリン性 蕁麻疹 |
皮膚が水に触れたり汗をかいて濡れると症状が出る |
特発性蕁麻疹 | 特にきっかけがなく自発的に症状が現れる |
蕁麻疹の7割以上がこのタイプの蕁麻疹と言われています。
蕁麻疹の治療
原因のわからないはっきりしない蕁麻疹でも、ヒスタミンの遊離を抑えるお薬で症状を抑えて治っていきます。原因不明と諦めずにしっかり治療を行うことが大切です。
症状が軽くなってきたらお薬の量や回数をだんだん減らしていきますが飲み続けることが大切です。 内服を継続することで蕁麻疹を予防できることも多いのです。
生活の注意点
ストレスや過労を避け心身共に安定した規則正しい生活を送りましょう
アルコールや香辛料、食品添加物や保存料の含まれているものの取りすぎには注意しましょう
激しい運動、熱いお風呂の入浴やゴシゴシ洗いは避けましょう
帯状疱疹(たいじょうほうしん)
ABOUT
水ぼうそうのウイルスが原因でおこります。(水痘・帯状疱疹ウイルス)
水痘にかかったあと、ウイルスは体の神経節にかくれています。(潜伏状態)
老化・疲れ・ストレスなどで免疫力がおちると今までずっとかくれていたウイルスが活性化してかくれていた神経に沿って増殖します
そのため、発症部位に神経がウイルスでやられているため痛みが出てきます。
神経に沿って(体の左か右どちらか半分の一部位のみ)紅斑や水痘などの特徴的な発疹がでてきます。
経過は痛み→紅斑→水痘→痂皮→色素沈着
治るまで早くて1ヶ月、症状のひどくでた方は数ヶ月ほどかかることもあります。
治療方法
高齢者・基礎疾患のある方・初期から眠れないほど強い痛みがある方は帯状疱疹後の神経痛といって後々まで痛みが残ってしまうことがあるので、なるべく早期に治療を開始することが大切です。
抗ウイルス薬 | 1週間しっかり内服します。内服薬の効果がでるのに2.3日はかかります。症状がひどい場合は点滴を行うこともあります。 |
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消炎鎮痛薬 | 痛みの強い方は1.と併用します。 |
神経疼痛治療薬 | さらに痛みや痺れなど神経症状の強い方は一般的な消炎鎮痛薬に加え、神経に効くタイプのお薬を併用いたします。 |
抗アレルギー薬 | かゆみの症状の強い方への治療です。痛みや神経痛のひどい方は他の薬も併用することがあります。 |
ビタミンB12 | 神経や皮膚の下腹を促す栄養剤のようなお薬です。 |
生活上の注意
予防について
帯状疱疹は疲れやストレスなどで抵抗力免疫力が落ちることで、一度水疱瘡にかかったことのある方なら、いつ誰がなってもおかしくない病気です。
特に基礎疾患がある方、60歳以上の方は帯状疱疹後の神経痛がひどくなったり長引くリスクがあります。
予防接種で帯状疱疹の発症率を低くしたり、罹患しても症状を軽くすることができます。
どちらのワクチンもご予約制になります。ご希望の方は一度診察をお願いいたします。
帯状疱疹ワクチン違い
生ワクチンと不活化ワクチンの違いについて ※接種対象者は50歳以上の方です
弱毒生水痘ワクチン | シングリックス | |
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種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
予防効果 | 約50%(5年で効果は減弱) | 約90%(9年以上効果は持続) |
神経痛予防効果 | 約66% | 約88% |
注射方法 | 皮下注射 | 筋肉注射 |
副反応 | 局所反応、発熱 | 局所反応、発熱、筋肉痛、全身倦怠感 |
接種不可 | 免疫抑制剤を投与中 又はそれに近い方 |
ワクチン成分によってアナキラフィシーを起こしたことがある方 |
回数・費用 | 1回/¥6,600 | 2か月開けて2回接種 1回/¥22,000 |
特徴 | 1回で済む、価格が安い | 免疫低下の方も接種できる 予防効果が高く持続力も長い |
帯状疱疹予防接種後の注意事項
口唇ヘルペス(こうしんへるぺす)
ABOUT
口まわり以外にも眼のまわり、鼻、陰部、臀部など粘膜の近くにできることが多いです。
単純ヘルペスウイルスが原因で口の周りに水ぶくれができます。
1度かかると、症状が治っても、ウイルスは体内に残ります。体が弱ったときに何度も繰り返すことがあります。
治療方法
抗ウイルス薬、のみ薬、またはぬり薬
症状の早期に抗ウイルス薬の内服を開始することが大切です。
アトピー性皮膚炎のある方や他の病気で免疫力が落ちている方は悪化してカポジ水痘様発疹症という顔面全体に広がってしまうことがありますので特に内服薬が必要です。
生活上の注意点
再発予防のために
口唇ヘルペスが1年に2回以上繰り返していて、前駆症状(ピリピリ、むずむずなどの違和感)が自覚できる方に、その時点で内服していただく再発時予防投与という方法があります。処方できる方は限られてはしまいますのでご相談ください。
また臀部や陰部のヘルペスの場合は毎日抗ウイルス薬を1錠継続内服するという予防方法もございます。
尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)
ABOUT
皮膚が赤く盛り上がり、表面にフケのようなものが出来て、ポロポロとはがれ落ちます。原因ははっきり分かりません。
全身のどこにでもできますが、特にすれる場所(ひじ、ひざ、腰まわりなど)にできます。
良くなったり悪くなったりを繰り返す経過が長い病気です。
「感染」とは違いますので、人にはうつりません。
乾癬の症状
の3つの症状があります。
全身どこにでも出ますが、刺激を受けやすい擦れるところ、頭皮や生え際、肘膝、腰回りにできやすいのが特徴です。個人差がありますがかゆみが見られることもあります。爪の変形や間接症状を伴うこともあります。
乾癬の素因は
乾癬になりやすい体質(遺伝的素因)があるということは言われており、この体質に飲酒、喫煙、ストレス、感染症、外的刺激などの複数の環境因子が加わって発症するのではないかと言われています。
乾癬には高脂血症などの生活習慣病の合併が多く、そちらが改善すると乾癬もよくなる場合があり、食生活を含めた生活習慣の改善は大変重要です。
治療方法
現在乾癬の治療には様々な方法があり単独で行ったり組み合わせたり、乾癬の種類や症状、患者さまの状態に合わせて選択されます。
外用療法 |
活性型ビタミンD3/ステロイド配合外用薬 活性型ビタミンD3外用薬 ステロイド外用薬 |
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光線療法 | エキシマライト 1〜2週間に1回患部に照射します |
内服療法 |
ビタミンA誘導体 免疫抑制剤 |
生物学的製剤 |
点滴による静脈注射 皮下注射 |
生活上の注意点
粉瘤(ふんりゅう)とは
ABOUT
粉瘤は、表皮膿腫、アテロームとも言います。
皮膚の皮が毛穴の奥で袋を作ってしまい、中に老廃物や皮脂が溜まったできもののことです。
好発部位は、耳のまわり、耳たぶ、鼠径部、背中などですが毛穴がある所はいつ誰のどこに出来てもおかしくないできものです。
いつの間にか出来て、自然に小さくなる事もありますが、少しずつ大きくなって目立ってくる事もありますし、あるとき突然赤くなって腫れ、痛みが出て粉瘤のまわりに急に化膿、炎症を起こす事もあります。炎症を起こしてはじめて粉瘤に気がつく事もあります。
粉瘤の治療法
化膿を伴ってしまったとき
まず化膿の治療を行います。
抗生剤の内服を行い、膿が溜まってしまっているときは局所麻酔をして切開排膿し、膿を出します。
内服薬で治まってくればそのまま小さくなるまで様子を見ます。切開排膿後は、中から膿が出なくなるまで局所の消毒洗浄を行います。化膿の程度と大きさ深さによりますが切開排膿後、約1週間から2週間の処置が必要になります。
★化膿をしてから粉瘤に気がつき、全摘手術を希望される方がいらっしゃいますが化膿・炎症を伴ってしまうと、まずは化膿・炎症を治す治療が先になります。
また、一度化膿してしまうと治まって全摘できる状態(炎症後の癒着がなくなり小さなしこりにもどるまで)にもどるまで最低でも1~2ヶ月はかかります。
炎症後の癒着が残っているときれいに粉瘤がとりきれないことがあり再発することが多いため全摘手術は時期をしっかり確認して行うことが大切です。
化膿していないとき(化膿が完全に治まってから)
局所麻酔下で粉瘤を袋ごと取り出す手術を行います。
手術後は、翌日傷の具合を確認するため再診を、また2週間後に抜糸のために来院していただきます。
粉瘤手術の流れ
粉瘤の手術は事前に診察の上、予約制になっています。
1 麻酔 | 粉瘤を切除する部位に注射で麻酔をかけます。 |
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2 切開 |
メスで粉瘤を切除していきます。 粉瘤の袋を残さないよう、注意深く除去していきます。 |
3 縫合 | 切除した部位を縫合していきます。 |
4 消毒ガーゼ保護 | 当日はそのままで、翌日再診で傷の具合を確認。問題なければ自宅でシャワー後消毒ガーゼ交換。 |
5 抜糸 | 約2週間後抜糸においで頂きます。 |
粉瘤の注意事項
現在化膿していて直ぐに切開排膿が必要な場合を除いて、粉瘤の切除手術は予約制で行っております。
全摘手術がご希望の場合でも、いちど一般診療にて診察させていただき、手術の説明を受けてからのご予約となります。部位や大きさ、合併症によっては他の病院、外科をご紹介させていただくこともございます。
料金のご案内
■保険診療で3割負担の方
①化膿して切開排膿する場合
処置代 3,000円位(他に初診・再診料・処方箋代などがかかります)
②粉瘤切除手術
大きさや部位によって異なりますが 20,000円弱(他に再診料・処方箋代・病理組織検査代などがかかります)
いぼとは
ABOUT
いぼは皮膚にできる小さい突起物のことを呼びます。
いろいろな種類がありますが、ウイルス性疣贅(ゆうぜい)と老人性疣贅を「いぼ」と呼ぶことが一般的です。
ウイルス性のいぼ
目に見えない小さな傷からいぼウイルスがはいり、固くイボ状になるもの
ウイルス性のいぼにも種類があります
①尋常性疣贅 | 手足の末端に出る事が多いいぼ。大人から子供まで見られますが、子供に多いぼです。足底にできると固くなるので魚の目やたこのようになり、石イボともよばれます。 |
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②青年性扁平疣贅 | 直径2〜3mmの小さないぼ。表面は平らで顔にみられることがおおい。男性はひげのところにみられる事が多いいぼです。 |
③伝染性軟属腫 | 赤ちゃんから子供にみられるイボ。白いものがつまってるように見え、柔らかく光沢があるので「水いぼ」といわれます。 |
④尖形コンジローマ | 口腔や陰部の粘膜にできる。固くならず乳頭状、鶏頭状に隆起するいぼ。 |
その他のイボ
ウイルスが原因ではなく、肌の老化や摩擦などでできるイボ
①軟性線維種 |
首や脇の下、胸や鼠径部などのこすれる所に出来る小さな皮膚の隆起性いぼ スキンタッグとも言い、皮膚がこすれてイボ状に隆起してきます。ウイルス性ではないのでうつって増えることはありませんが、できやすい体質肌質の方は少しづつ年齢と共に増えていきます。 |
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②老人性疣贅 |
皮膚の老化現象で出来るイボ。茶色から黒いいろで表面がざらざらする平らに隆起します。顔頭皮からだあちこちに出来てきます。 顔の場合は、しみが隆起したようなものになることが多く、体はさらに大きなものがたくさんできることがあります。肌の老化現象のひとつですので治療としても完全になくすことや、また出てくるのを防ぐのは難しいです。 |
いぼの治療法
一般的には液体粉末で治療します。隆起はとれますがイボの色や治療後に色素沈着が残ることがあります。
また、イボの種類や大きさ、部位によって他の治療を組み合わせていきます。
1. いぼ冷凍凝固法 |
液体窒素(-200℃あります)をイボにつけてイボの組織を凍結凝固させて少しづつ小さくして行きます。一番ポピュラーな治療法です。約2週間に1度通院して下さい。 冷凍凝固法の後、液体の薬(モノクロロサクサン)を塗ります。イボをかぶれさせてはやく取れるようにする薬です(イボではない場所についてしまうとかぶれることがありますので、バンソウコウはかわくまでつけておいて下さい。) 治療後数日は赤くなり、水ぶくれになることもあります。そのあとカサブタになりはがれて小さくなります。痛みが強い、大きな水ぶくれなど反応が強いときは受診お願い致します。 尋常性疣贅、青年性扁平疣贅、尖形コンジローマ、老人性疣贅や軟性線維種などほとんどのイボに対して行う治療です |
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2. ビタミンD3外用薬 |
いぼの周辺に外用薬を塗ることで、周辺の皮膚がむけてきます。 角化したイボを軟らかくしてはやくとれるようにする薬です。毎日イボにつけて下さい(入浴後の寝る前) |
3. 漢方薬 | ヨクイニンというハトムギの薬を処方することが一般的です。イボウイルスに対する免疫力を上げていぼを治そうという方法です。 |
4. 水いぼ内容除去処置 | 水いぼの場合に内容を専用の拙子でとる方法です。麻酔シールを使って痛みのないように行います。 |
5. イミキモドクリーム外用薬 |
尖形コンジローマにつかうイボの塗り薬です。 1日おきにイボに塗布して少しずつ小さくしていく治療です。使い方に注意が必要なお薬になりますので対処法には塗り方をしっかり確認しましょう。 |
6. CO2レーザー焼却 |
レーザーでイボを削る外科的治療です。ウイルス性イボの場合は治療してウイルスを散らしてしまう可能性があるの使用しません。大きな軟性線維種をとるときに使います。 美容的にイボをとりたい場合は自費治療扱いになることがございます。 |
7. いぼ拙子除去 |
首の小さな肌色~茶色の突起物は子供さんの水いぼ治療と同じようにいぼ拙子をつまんで取ります。 皮膚との接触部が数日小さな傷になりますので、こすらないようにそっとシャワーで流すのみで傷が目立たなくなるまでお薬をつけていただきます。 CO2レーザーはかえって傷が目立つこともありますので大きなイボのときだけ使います。 |
よくあるご質問
FAQ
ほくろとは
ABOUT
黒子のことを『色素性母斑』『母斑細胞性母斑』といいます。
一般的なホクロは、生まれた時にはなく、幼児期から少しずつ出てきて、徐々に大きくなって隆起するものから、あまり大きくならずそのまま黒や茶色の点のままというタイプのもの、色があまりなく隆起するものなど、さまざまなバリエーションがあります。
また、悪性の黒子は、典型的なものは20歳代以降に、今までなかった部位に突然出てきて大きくなるという経過が多いです。
日本人は他の人種と比べて足底の悪性の黒子が多いという報告もあります。
当院では、ダーモスコピーを使って、黒子が悪性か良性かという診断をします。その上で、心配な黒子は大学病院などをご紹介しています。明らかに良性の黒子に対してはそのまま様子を見ていただく方針です。
良性のほくろでも、大きくて引っかかる、気になって触って出血するなど除去した方がよい場合にのみ切除治療を行います。
基本的には体のほくろ、頭皮のほくろ、顔の大きなほくろは手術で除去します。当院で処置の難しい部位や大きさのものはご希望があれば形成外科にご紹介しております。
今まで顔の良性のほくろを、患者様のご希望によってはレーザー治療を行なっておりましたが、レーザー治療でも黒子の除去後は傷跡が残るため、またそれぞれの部位や黒子の大きさ形によって治療後の傷跡の予測は困難なため、当院では新規の黒子のレーザー治療は行わないことに致しました。
今まで治療を受けられた方のアフターケアは引き続き行いますのでそちらに関しては今まで通りご相談ください。
巻き爪・陥入爪とは
ABOUT
足指にたくさんの力が加わったり、あわない靴を履きつづけていることで、足の爪に負担をかけてしまうことから、巻き爪や陥入爪が起こります。
原因となった靴や、運動・歩き方などが改善されないと、再発することもありますが、当院では巻き爪の治療も行っています。
化膿・細菌感染を伴っている場合 | 化膿を治していく治療から始めます。抗菌薬の内服や外用が主体ですが、肉芽を伴う場合は、液体窒素で焼くこともあります。 |
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爪水虫のある場合 | 内服や外用で爪水虫を治してから巻き爪の治療を行います。 |
巻き爪・陥入爪の治療法
①保存的治療
ガター法 |
食い込んでいる爪の側面にチューブを挿入固定して、爪が周りの組織に当たって刺激になるのを抑える方法 |
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テーピング・ コットンパック法 |
食い込んでいる爪の下にコットンを詰めて爪が刺さらないようクッションの役目をさせます。 |
巻き爪マイスター |
コイル状の器具を爪脇につけて爪の形を矯正する方法です。2、3週間に一度爪の伸びに従って位置を調節していきます。 |
ペディグラス |
爪に特殊な板を乗せることで爪の形を矯正する方法 |
料金表
巻き爪マイスター | 1箇所 約5,000円 |
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ペディグラス | 1箇所 約7,000〜12,000円 |
※ペディグラスは巻き爪の巻き具合や爪脇の癒着の程度によって料金が異なります。
どちらも保険診療ではなく、自費治療になります。
【所要時間】
マイスター約20〜30分
ペディグラス約50〜60分
②外科的治療
局所麻酔をして、食い込んでいる爪や肉芽を除去する方法
肉芽組織がひどい方、炎症が強く保存的な治療のできない方
治療は予約制になります。
治療後約1週間は運動や過度な足への負担は避けてください。
ドクターMICHIKOのコメント
Comment from Dr. MICHIKO
一度、陥入爪・巻き爪になってしまうと、1回だけでの治療では改善するのが難しいので、根気よく治療していきましょう。
足の形、歩き方のくせ、体重のかかりすぎで、巻き爪、陥入爪になります。足趾のストレッチや靴の選び方も大事です。
脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)とは
ABOUT
頭の生え際や、顔面などの皮脂が多い部位に黄色~銀白色のふけのようなものを伴った赤みが生じる皮膚炎です。 かゆみを生じる場合もあります。
申請時・乳幼児期に生じる「乳児型」と思春期以降にみられる「成人型」があります。
乳児型は、一過性であり、正しいスキンケアによって自然に治りますが、成人型は一度発症すると慢性的な経過をたどることが多いです。
脂漏性湿疹の原因
皮脂分泌の過剰、皮脂バランスの崩れによる頭皮環境の変化で起きる湿疹です。
皮脂線からの皮脂分泌は自律神経やホルモンと密接な関係があるためストレスやホルモンバランスの乱れ、生活習慣や体質の変化などが関係していると言われています。
またマラセチアというカビの一種が脂漏性皮膚炎の発病因子とも言われています。
脂漏性湿疹のおもな原因
脂漏性湿疹の症状が出やすい部位
脂漏性湿疹の治療
カサカサには保湿剤やフケが多く頭皮にこびりついている場合は、尿素やビタミンD3のローション、紅斑やかゆみの炎症が見られる場合にはステロイド外用薬
脂漏性皮膚炎の原因の一つに皮膚の常在菌のマラセチアというカビが関与しているとも言われているので、抗真菌剤の外用薬を併用することもあります。
かゆみが強く掻爬してしまう場合は抗アレルギー剤の内服を併用することもあります。
生活上の注意点
Precautions in daily life
皮脂を適度に保つことが大事です。洗髪は定期的に、しかし過度に洗いすぎこすりすぎないように注意してください。先発の頻度は必ずしも毎日というわけではなく、かゆみが生じない、フケが出てこない、といった症状を目安に調節してください。
カサブタはできるだけ触って無理に剥がさないようにしてください。
生活のリズムを整え、睡眠が不規則にならないように気をつけましょう。
状態により整髪料、髪染め、パーマなどの刺激は避けましょう。
多汗症とは
ABOUT
日常生活に支障をきたすほどの汗をかく状態
他に汗をかく明らかな基礎疾患や原因のない場合に原発性多汗症といいます。
脇にたくさん汗をかいて困っている方を原発性腋窩多汗症
手のひらに汗をたくさんかく方を原発性手掌多汗症と言います。
多汗症外用薬
TREATMENT
原発性手掌多汗症
<アポハイドローション>
令和5年6月1日から処方できるようになった多汗症の治療薬です。
手掌(手のひら)の多汗症に有効な薬剤として開発された初めての薬剤です。
【使い方】
1日1回、就寝前に適量を両手掌全体に塗布してください。
1回の塗布量は、両手掌(手のひら)に対しポンプ5押し分が目安です。
原発性腋窩多汗症
<エクロックゲル>
2020年9月に承認された、保険で処方できる日本初の原発性腋窩多汗症(わき汗)の治療に対する塗り薬です。
副作用で重大なものがないのも特徴です。
【使い方】
1日1回わきに塗ってください。
朝夜どちらでも大丈夫です。
<ラピフォートワイプ>
日本で2番目に保険適用された原発性腋窩多汗症用の塗り薬です。
ボトックス注射に抵抗があり、エクロックゲルが合わなかった方におすすめです。
【使い方】
1日1回、ワイプ1枚を両脇に塗布してください。ワイプを広げた状態で、両わきをふき取ります。
②汗症注射(A型ボツリヌス製剤)
外用薬で改善ない重症の方には局所注射を行っております。A型ボツリヌス製剤の神経伝達部質を抑制する作用で、汗をかけと命令されて放出されたアセチルコリンが汗腺側の神経受容体に届くのをブロックすることで、汗腺から汗が分泌させるのを抑え脇汗が少なくなります。
多汗症注射
Hyperhidrosis injection
保険適用ではなく、自費の治療になります。
脇下などの多汗症の治療には、多汗症注射が非常に有効です。 多汗症治療の「神経伝達物質の発生を抑える」効果があります。これを利用して、神経の命令をうけて汗腺が汗を出すのを抑制して汗がすくなくなります。
多汗症注射の効果持続期間
多汗症注射の効果は、しわの治療と同様に効果期限は半年程です。ですので、治療を行うのは暑くなる夏を意識した場合、4〜6月に行なうのがちょうどいいでしょう。
治療の流れ
Flow of treatment
step01
問診
皆様のお悩みを詳しくお聞きして、患者様のお悩みに合わせて最適な治療方法をご提案いたします。
step02
施術日のご予約
治療の同意をいただき施術日のご予約、麻酔テープのお渡し説明
step03
施術
施術部位を冷却しながら片脇約20ヶ所注射していきます。約1週間後から効果が現れます。
ドクターMICHIKOのコメント
Comment from Dr. MICHIKO
一度注射を行うと、ひと夏は汗がかなり少なく汗染みが気ならなくなります。
料金のご案内
ボトックス (脇多汗症) ※追加なし(両脇) |
¥33,000円 |
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外用代 (ゲンタシン軟膏) |
¥330円 |
保険適用ではなく、自費の治療になります。
よくあるご質問
FAQ